海ではありませんが、最近、河川関係で話題になっている「流域治水」に関連する動画です。
水災害が発生すると必ず報道に登場する、中央大学の山田正先生による講演動画になります。
法制度そのものについての解説ではありませんが、流域治水の背景にある最近の考え方について、近年の災害事例も踏まえて紹介されています。
2時間と長いですが、どの部分をとっても非常に勉強になります。
個人的には、以下の内容が特に印象に残りました。
極値統計における不確実性
水害が発生すると、雨量の極値統計モデルの平均値を外挿することで、今回の災害は「1,000年に1回」というような報道がされてきたが、不確実性を考慮すれば、決してそんな稀な災害ではなく、例えば80年に1回の確率の範囲であったりする。
避難行動のモデル化
この水害ではこうだったという事例研究も大事だが、そこから先の議論に進むためには、モデル化した議論が大事。
水害保険制度
日本では国家賠償法に基づき、国を訴えることができるのに対して、アメリカでは陸軍工兵隊を訴える権利はない。その代わり、連邦水害保証制度が存在。